丹波篠山市の「良いところ」「悪いところ」をデータ分析してみた

地域の「良いところ」って?

「丹波篠山市の良いところってどこ?」

あなたはこの質問を市外の人にされたときに、どのように答えますか?

この質問は丹波篠山市以外にも、いろいろな地域で言われている質問だと思います。
みなさんも、自分のお住いの地域に置き換えて考えてみてください。

「自然が豊かなところ」
「食べ物が美味しい」
「人が温かい」
「歴史、文化、伝統がある」

いろいろな「良いところ」がでてくると思いますが
これってそもそも、どこの地域でも言えてしまうことではないか・・・

比較で考えたらどうか

ということで、私がとりあえず考えたのは、全国の市と丹波篠山市の統計データを比較し、他の市よりも数値が高い項目を「丹波篠山の良いところ」として捉えてみたらいいのではないかということでした。

e-statという全国の統計データを扱うサイトから、全国の792市のデータを引っ張ってきて、各項目ごとにランク付けをしてみました。
値だけをランク付けする場合、人口規模によって変わってしまうので、値を総人口で割ることで1人あたりの値として算出した上でランク付けをします。

その結果、新たな事実が判明しました。

それをまとめたものが、以下のチラシになります。

 

クリックで拡大できます。

せっかく分析したので、良いところだけではなく、悪いところ(ランクの低いところ)も掲載しました。
このチラシを新聞に折り込み、市内全域に配布したところ、様々な反響をいただきました。

ただ、最近は新聞をとっていない世帯の方もおられるので、まだまだ認知はされていないと思います。
なので、今回、このチラシの内容をWeb上に公開することで、広く認知していただければと思い執筆しております。

データ分析の公開

分析した統計データは、全部で246項目にわたります。
人口、経済、教育、財政など多岐にわたるジャンルの項目を他市と比較し、ランク付けした結果、丹波篠山市は複数の項目で上位を獲得しています。

下記URLにて全項目のランキングを公開していますので、気になる方はご確認ください。

https://docs.google.com/spreadsheets/d/1_rP15NSLtwzorPKQT7qcGLUqpPo5hGAl3bTy0OONBWE/edit?usp=sharing

わかりやすいように偏差値をつけています。
50を標準として、それより高いか低いかで比較できます。
色付けもしているので目安にしてみてください。

データ分析の概要

さて、上記のランキングから私なりに感じた、丹波篠山市の良いところと悪いところを紹介します。
チラシの内容に加え、補足も説明させていただきます。

丹波篠山市の「良いところ」

  • 働き者が多い
  • 教育熱心
  • 農業が盛ん

以上の3つに絞りました。

働き者が多い

丹波篠山市は少子高齢化が顕著であるものの、労働力人口は162位で高い水準。また、完全失業者数は729位と、かなり少ないようです。このことから、丹波篠山市には働く人が多く、そしてそのほとんどの人が働いているという、働き者が多い地域だということがわかります。 また、女性の就業者数が全国90位。家事との兼業でパートや自家営業の手伝いをする就業者数は驚きの全国2位。特に丹波篠山市の女性は働き者が多いということがわかりました。

一番ランクの高い項目はなにかと調べたところ、「就業者数・家事のほか仕事」が2位だということが分かりました。
そして、他にも仕事関連の項目を見ていくと、ランクの高い項目が複数あることに気づきました。
その結果から、「丹波篠山市は働き者が多い」という仮説にたどり着いたのです。

教育熱心

教育費が62位、幼稚園費が93位、幼稚園数は9位、小学校数は73位と教育分野の統計でいずれも上位です。また、教員数は93位で特に小学校教員数は37位であることから、教育に力を入れている地域だということが分かります。 待機児童も少なく、どのエリアに住んでいても近くの学校に通えて、教員も十分に配備されている丹波篠山市は、子どもを豊かに育てることができる環境が整っていることがわかりました。

続いて目についたのが「幼稚園数」が9位であることです。
そしてこちらも、教育関連の項目を見ていくと、ランクの高い項目が複数ありました。
そういえば丹波篠山市には高校が3校あり、この人口規模でそれだけ多いのも珍しいようですが、そもそも幼稚園や小学校、中学校の数も多いようですし、それに伴い教員数も多くなっています。
そして、財政においても教育費に充てる金額も多いようで、丹波篠山市は教育熱心な地域であるという仮説にたどり着いたのです。

農業が盛ん

「農都」と呼ばれる丹波篠山市ですが、統計データを見てもその呼称にふさわしいことがが分かります。販売農家(農業で稼ぐ人)の数は17位、自給的農家の数も82位と農家の多さが特徴的です。さらに、農林水産業への支出が全国78位と非常に高く、丹波篠山市が経済の基盤となる農業の成長と発展に積極的に力を入れている様子がうかがえます。

そもそも丹波篠山市は「農都」を自負しています。
どの程度事実なのか、言ってるだけじゃないのかと少々疑問に感じたところもありましたが、実際にデータ分析の結果からも、それが事実であることが判明しました。

悪いところ

  • 農業以外の売上が少ない
  • 道路がほったらかし
  • 15〜64歳の人口が少ない

以上の3つに絞りました。

農業以外の売上が少ない

丹波篠山市全体の売上金額は226位とそこそこなのですが、建設業は事業所数132位に対して売上は637位、小売業は事業所数182位に対して売上は554位と、事業所に対しての売上が低いことが様々な業種で見られます。 市全体の売上を底上げしているのが、複合サービス事業の53位。恐らく、農協だと考えられます。 丹波篠山市は商売下手な人が多いのかもしれませんが、逆に言えばお金に固執しない人間性を持つ人が多いとも言えそうです。

業種ごとの売上金額を見ると、丹波篠山市はほとんどの業種で標準以下の結果となっていました。
その中で「複合サービス業」だけかなり高いランクが出ていました。
複合サービス業って何だ?って思って調べたところ、「主に郵便局や協同組合などのこと」と書かれていましたので、たぶん農協がかなり売上をあげているんだろうなと推測しました。
なので、「農業以外」の売上が少ない、という仮説にたどり着きました。

道路がほったらかし

丹波篠山市における道路橋りょう費は601位とかなり低く、市の道路や橋の建設、補修、維持管理のための財源が十分でないことを示しています。 地元の高校生に市の課題を尋ねたところ、「道路がガタガタである」との不満の声が多く、このような基本的なインフラの問題は、市の将来の発展において大きな影響を可能性があり、解決に向けて迅速な行動が求められます。

道路橋りょう費がかなり低いランクであることに着目しました。これはつまり、道路の補修などに対して市はあまり予算を使っていないということになります。
実際に「道路がガタガタだ」という声をよく聞いていたので、そういう声も含めて仮説を立てたのです。
また、この数値は2019年のものになるのですが、この年だけたまたま低かっただけなんじゃないかなと思って、過去に遡って他の年の数値も確認しましたが、多少上下はあるものの低い水準でした。

15〜64歳の人口が少ない

地方は少子高齢化が顕著だと言われますが、丹波篠山市では、15歳未満の人口は460位と中間よりやや少ない程度。しかし、15〜64歳人口は626位とかなり少ないことがわかります。 子どもたちが減っていることよりも、実は大人になって市外に流出してしまっている状況への対策を考える必要があるのかもしれません。

この結果は、個人的にかなり興味深い結果でした。
少子高齢化といわれるぐらいなので、子供の数が少ないのかと思いきや、生産人口といわれる15〜64歳の人口が、他市と比べてすごく少ないことが分かったのです。

まずは第一歩

さて、ここまで丹波篠山市の良いところと悪いところをデータ分析から3つずつ紹介させていただきましたが、いかがでしたか。
あえて「悪いところ」も紹介させていただきましたが、正直なところ、こんなことを公の場で伝えることは内心ヒヤヒヤしましたが、良いところも悪いところも含めて「丹波篠山の魅力」なのだということを改めて、この場で補足させていただきたいと思います。

たとえば、売上が少ないという悪いところも言い換えれば、「お金にこだわらない気質」があるといえます。
道路がほったらかしなのも、これまで道路に関して大きな事故や災害が起こっていないからほったらかしなのかもしれません。
15〜64歳の人口が少ないのは、、、うーん、これはなんとかしたいですけどね。

ま、まあ、ちょっと無理やりなフォローになってしまったかもしれませんが、私が伝えたいのは、「丹波篠山らしさ」を考えたときに、悪いところを改善していくことも大事ですが、良いところを伸ばしていく方が大事なんじゃないかなということです。

そして、このデータ分析はあくまで第一歩だと考えています。
ここで挙げた良いところと悪いところが本当に正しいものなのかについてはさらなる調査が必要です。
また、ここから何をどうしていくべきなのかについても考えていかなければなりません。

今回のデータ分析が、市民の方々にとって、改めて丹波篠山市の良いところ、悪いところってなんなんだろうと考えるきっかけになれば幸いです。

私の方では引き続き、いろいろな視点から丹波篠山市の良いところと悪いところを分析していければと思っていますので、興味がある方はぜひ、「本多紀元と未来創造支援団」に入団して、一緒に活動しましょう!

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